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植木夫妻の家づくり日記 後編 「農家民宿「だんだん」を訪ねる」

2011年11月10日 4:12 PM カテゴリ: レポート from 現場
'11 8月農家民宿「だんだん」を訪ねる

■天候不順の夏
今年の夏は猛暑であったたが、雨も多く、私たち夫婦が福島に行った時はなぜか雨の日にあたってしまった。
8月はお盆は妻が母方の実家があった新潟に行き、福島は20日~24日に行くことになった。
 19日の夜、仕事の後出発し、夜半に福島に到着した。


 20日の早朝、早速、庭の草刈を始める。妻は台所脇の収納庫の食器を整理するためのスチール棚を設置し、雑貨を整理するためのファックス台を置いたり、2階の個室の窓に目隠しのための飾りを置いたりして、家の中の整理をしていた。
 草刈り後は、ちょっとランニングをし、午後は国分さんの畑の草刈にせいをだした

 

 アスパラには放射能は検出されなかったが、雑草には放射物質が付着しているので、刈った草は一か所にまとめておく。国分さんは、「とにかく草に放射能を吸わすしかないかな」とつぶやく。本当に今回の原発事故こそが、「行き場のない怒り」そのものだと思った。
 21日は雨だった。畑での作業は無理だ。そこで、郡山のヨドバシカメラに行ってみた。LED電球と、腕時計を紛失してしまった妻に新しい腕時計を買ってあげた。
 戻る途中、本宮の直産所に寄ってみた。それと、妻の希望で「一度は行ってみたかった県立美術館」へ足を運んだ。隣の図書館の方は震災で被害にあって、一部しか使用できなかった。夕方、雨が上がってきたので、またちょっとランニング。9月に行く「箱根の山登り」の道を走るためにも、走り込んでおかなければと思ったからだ。

■農家民宿「だんだん」、石原さんを訪ねる
 22日は小雨の降る朝となった。畑は無理なので薪置き場作りにせいを出す。途中で材料を買いにでることになったが、妻の思いつきもあって、本宮の農家民宿「だんだん」を訪ねた。

民宿を経営するのは石原さんという年配の女性で、以前に「夢未来塾」のイベントに参加して知り合いになった。
 その時に、「そのうちいらしてください」と民宿の案内をいただいていたのだった。
4号線の本宮インターに入るあたりから東にしばらく車を走らせる。お寺の近くに農家民宿はあったのだが、ちょっと分かり辛くて探してしまった。
 突然の訪問だったのに、石原さんは笑顔で出迎えてくれた。民宿は家族で経営しているらしい。首都圏の学生をよく受け入れているとのこと。放射能の問題もあって、福島に行くことに反対する父兄もあるそうだが、それも夏休みともあって多くの学生が宿泊していると、楽しそうに話してくれた。
 やはり、「原発事故による作物の放射能汚染が心配だ」という話をし、またお会いすることを約束してお宅を後にした。
 帰りに薪置き場に置くブロックや物置の棚の板を購入。戻ってから物置の棚をもうひとつ作り、また妻と一緒に不完全だった薪置き場を完成させた。
 久しぶりに、浪江町の高橋さんに連絡を入れてみた。様子伺いということもあるが、借りていた軽トラの車検が来月になるので、どうするかということでもあった。高橋さんは長い避難生活で、だいぶイラだっている雰囲気だった。
 「原発や福島の被曝状況がきちんと報道されていない。本当の事を話そうとすると圧力がかかる」と憤慨していた。
 確かに、被曝した福島に対して、政府も東電も何もしない。まさに「放置状態」にある。
 それだけではない。東電の批判や原発への疑問でも投げかけても、報道はされない。規制される。これでは中国のようだ。
 以前、編集仕事をしていた妻も、「マスコミの端っこにいた人間として情けない。今のマスコミはどうしようもない」としきりに嘆いていた。
 翌13日の午前中は、国分さんは用事があるので、私は家で薪割に励んだ。そして、薪は例の薪置き場に収めた。


 午後国分さん宅におじゃまして、軽トラの車検の日を確認した後、妻の「温泉でも…」という言葉に押されて、岳温泉に行った。
 岳温泉もあまり人が来ないようだ。今年の福島はとても厳しい状況にある。それを何とかしたいというのか、通りでイベントが行われていた。
 翌24日午前中に、いつものように「道の駅あだたら」で野菜を買う。放射能汚染の影響もあって、最近この直売所の野菜がちょっと少ない。できるだけ、早く元に戻ってほしい。と、そう願いながら横浜に戻った。

 この後、国分さんはパソコンを購入したという話を聞いた。田口さんに設置をしてもらったとのこと。「でもメールなどの詳しい設定ができないので、手伝ってくれ」という連絡があった。次回はパソコンと格闘することになりそうだ。

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